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生存率

がんについて詳しく話を進める前に、「生存率」というものについて説明しなくてはなりません。

生存率とは、治療後どれだけ生きられるかを判断する時に使われる言葉です。

がんというのは、「完治」「根治」という明確なラインがありません。

一部分の悪性腫瘍を切除した、或いはその部分のがん細胞を根絶させたとしても、細胞は常に分裂を繰り返して増殖しているわけですから、それがどういう経路で、どこで再び発症するかわかりません。

一度がんになると、そういうリスクが付きまとうのです。

ですから、例えば「5年の生存率は70%」と言われたら、それは、治療完了後、5年間は無事に生きていられたということを意味します。

1年の生存率、2年、3年、5年、というように、年数を重ねるほどその生存率は低くなります。

今年(2011年)に、女優の田中好子さんがお亡くなりになりましたが、がんでの闘病生活は、20年にも及ぶ長期的なものでした。

田中さんの例でお分かりの通り、がんとは、常に再発や晩期障害の危険性を孕んでいるのです。

そこで、最初のがん発症から何年後まで生存したかを「生存率」の統計で知るようになり、そのことが、後の生活の判断基準になりました。

私は文中で、単に「生存率」という言葉しか使っていませんが、それは、一番大きな区切りである、「5年生存率」のことを指しています。

そのことを、ここで補足しておきたいと思います。

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