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遺伝的要因

私たちは、がんを発症させる原因を知っているようで知らないのが現状です。

何故なら、がんが発症する、その明確な原因まで、特定できていないからです。

しかし、少なくとも何かしらの原因で、遺伝子に異常をきたし、がんを発症させるパターンはあります。

その代表とも呼べるのが、「リ・フラウメニ症候群」です。

私たちには、「p53」というがん抑制の遺伝子が存在し、その遺伝子が異常をきたすことにより、がんを発症させることがあります。

このことを、「リ・フラウメニ症候群」といい、しかもこの症候群を有する家系には、小児がんや若年のがんでの発症率が高くなっていることが極めて特徴的です。

この「リ・フラウメニ症候群」という、代表的な遺伝子レベルのがん発症メカニズムのほかにも、遺伝的要因と思われるがん発症例は数多く存在します。

後述の「妊娠・出産」に関するものも、大きなくくりで言えば遺伝的要因ということにもなるでしょう。

しかし、私たちの認識とは、少し違うかもしれません。

私たちが先天的に「がん遺伝子」を保有し、それが遺伝によって後世に伝承されるわけではなく、あくまでいち個人の遺伝子の中で突然変異が起こり、それがうっかり、わが子や孫に遺伝されてしまうのです。

つまり、現時点で遺伝子に異常がない場合にも、将来的には誰にでも遺伝子異常が発生する可能性がある、というのが遺伝的要因の解釈としては正しいのでしょう。

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